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3.11

2012年03月11日 23:00

ぼくらが、このブログを始めるきっかけを与えてくれた、交番猫のパトちゃん。

ふらふら島を歩く年老いたパトちゃんが、姿を見せなくなった日から、二年。

そして。

ぼくらの住むこの国が、これからすすむ方向を、おおきく変えざるをえなくなった日から、一年。

寅二郎と鳥造と、あと、いく人かにしか記憶されなかったけれど、記憶した人たちにはとても重要な日と、この国に住む人たち、ほぼ全員の人生にたいして確実に影響をあたえたであろう日が、1年違いの、同じ日だったことに感慨を覚えます。

こんなことを書くと、猫ごときで何を大げさな、と思う人がほとんどでしょう。

一匹の猫と、震災。

あたりまえです。

しかし、寅二郎としては、必然といえる感覚がありました。

人に、ある種の思念のようなものを送ってくる不思議な猫、パトちゃん。

ちょっとした発見でした。

彼をつうじて、ぼくは猫にもたましいがあることを知りました。

彼をつうじて寅二郎は、人と猫の関係、というものを考えるようになりました。

それはいつしか、人と動物の関係、さらに、人と自然の関係を考えることに発展していきました。

自然、というとエコロジーくさくひびくから、人と世界と、言ってもいいかもしれません。

いろいろと考えの理路を説明すると長くなるのではしょりますが、結論はひとつです。

猫に対して、自然に対して、世界に対して、人は傲慢すぎる、その一点に尽きます。

猫に対して傲慢だ、などと書くと、ネガティブな反応も少なくありません。

だって、このブログは猫好きの人たちが見てくれているんですからね。

みんな猫のことを愛していて、猫のことを大切にしている人たちです。

だから、わたしは猫に対して傲慢なんかじゃない、という反応が返ってきても、それは仕方ありません。

それでも、寅二郎の考えは変わりません。

人間が、猫に対して、自然に対して、世界に対して、圧倒的な優位に立っている、その事実は変わらないからです。

人間が、ペットとして猫をかわいがれるのは、猫に対して人間が圧倒的に優位なポジションを確保しているからです(だからこそ、特定の人間のペットにならない「自由ネコ」たちに可能性を感じて、つきあってきたのです)。

むしろ、その事実に対して知らないふりをして、猫を愛している、と単純に思い込んでいる人がいたら、欺瞞だ、と思うようになりました。

こういう考えは、厳しすぎる、とある人は寅二郎に言いました。

たしかに、厳しすぎるかもしれない。

正論をふりかざす、いやみな意見。はたから見れば、そんな感じなのかもしれない。

だから悩んでいました。

悩んでいたので、ブログの筆も鈍りました。

あまり書く気がしなくなり、ほとんどの記事を鳥造が書くようになりました。

そして。

大震災がおきました。

この国の人たちが、自然の脅威や、地震の恐怖や、肉親を失う悲しみ、放射能が安全か否か、マスコミの情報の正しさ、ネットの情報の正しさ、食品の安全性について、農業について、漁業について、産業全般について、文化について、国家の冷たさ、大企業の傲慢さ、経済について、政治について、科学について、国家について、哲学について、親について、兄弟について、親戚について、夫について、妻について、子供について、恋人について、友達について、ペットについて、そして自分という人間について、これほど考えた一年はなかったんじゃないでしょうか。

考えすぎて、ヒステリーを起こしているような人もいます。

考えすぎて、疲れて、もう考えるのをやめた人もいる。

カンの鋭い人は、これは考えても絶対に結論が出ない問題だ、まずい、考えることはよそう。そう、はじめから決めていた人もいるようです。

寅二郎は、あれからほとんど猫たちに会いに行っていません。

鳥造にまかせてしまった。

ずっと、別のことをやっていました。

それでも、以上の気持ちはまったく変わりません。

人は、傲慢すぎる。

それを教えてくれたのが、2010年3月11日にいなくなったパトちゃんと、2011年3月11日に東日本を襲った大震災と大津波、そして原子力発電所の事故だったのです。

2012年3月11日

寅二郎


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コメント

  1. との | URL | 9BPdTliE

    パトちゃんにひかれて江ノ島通いをしていたことがありました。

    パトちゃんもいなくなり、三角地帯にも顔なじみがいなくなって、
    江ノ島も寂しくなりました。

    いろんなことはこれからも続きます。
    だから、まずは今日をしっかり充実させていきたいと思います。
    私なりの決意表明です(決意表明ともいえない決意表明ですが^_^;)。

  2. よっしー | URL | tHX44QXM

    真摯な記事を読ませてもらって目を覚ませ自分と思いました。  
    私は早くから考えるのをやめてしまった口なのです。それじゃイケナイのだった。寅二郎さんありがとう*

  3. Kiryu | URL | T2RJUesU

    ご無沙汰しています。

    僕は去年、猫の命を救い、猫に命を救われました。
    そんな人間に与えられた「使命」とは何なのか、をずっと考えています。
    それはやはり、猫に関係しているものだと思います。
    猫とどう向き合っていくのか・・・この記事を読ませていただいて、いろいろ考えさせられました。

  4. m* | URL | bPnx6EUE

    寅二郎さん、ありがとう。
    またここに出てきてくれて、何を考えているのかを書いてくれて。
    私はどのタイプだろう‥
    恥ずかしながら、それすらわからなくなっているのかも。
    世の中の大きな流れにも身の回りの小さな出来事にも翻弄されていて‥

    それでも、3・11への想いはシッカリ2年分あります。私の中にも。

  5. 寅二郎 | URL | 9BPdTliE

    とのさま

    ごぶさたしています。

    大風呂敷ひろげて少し恥ずかしいのですが、
    3月11日だから、このぐらい大上段でもいいかなって。
    決心して久々の記事を書きました。

    天下国家を語る声があちこちで響きますが、
    とのさま言うようにまずは日々の生活、
    そして身のまわりの人や猫たちとの
    個別の関係を大切せねばと思うこのごろです。

    ほんとは3月11日に久々、江ノ島に行きたかったけど…。

  6. 寅二郎 | URL | 9BPdTliE

    よっしーさん

    お久しぶりです。

    なんかエラソーに語ってしまいすいませ~ん。

    あの日から、急に話が合わなくなる人、
    逆に仲良くなった人、などなどいろいろです。
    それでも基本は、自由がいちばん大切。
    いろんな考えの人がいて、それでいいと思います。

    トメさん、お元気そうでなにより^^

  7. 寅二郎 | URL | 9BPdTliE

    桐生さん

    こんばんは。

    > 僕は去年、猫の命を救い、猫に命を救われました。

    そうだったんですね。
    いっそう猫達との関係が深まったことと思います。

    僕も桐生さんと同意見です(たぶん)。
    猫は、人間がその「使命」をまっとうするのを
    ちょっとだけ助けてくれる存在なんでは、
    と思ったりすることがあります。

    写真家の岩合さんの文章で知った「自由猫」という言葉。
    そこにこだわっていきたいと思います。

  8. 寅二郎 | URL | 9BPdTliE

    m*さん

    コメントいただいて、こちらこそありがとう。

    > 世の中の大きな流れにも身の回りの小さな出来事にも翻弄されていて‥

    ほんとうに。

    よもや、こんなことになろうとは。

    パトちゃんや茶トラ1号と戯れていた、あの日々を思うと、愕然とします。

    今年の3.11を契機に、新たな気持ちで歩き出すつもりです。

  9. 鳥造 | URL | /02qLiNA

    警戒し「構うな!」と言わんばかりに逃げていったり…食料を強請ったり…この季節だと、身を寄せ暖を取ろうとか…遊ぼうとか…ただただ一緒に居て欲しいとか…そして確実に、何かを語りかけてくる猫がいます。

    猫と人との共通言語を持たず、傲慢な人であるがゆえ、彼らの声を汲んでやる事が出来ず失望させていることがあります。

    それでも、猫と人との「なごみの境地」を写真に収めるべくシャッターをきり続けましたが、
    いまカメラを構えることが出来ずにいます。

    こんな時は花見に行ったり、junkoさんが告知していたカナダ大使館へ行ったりして、心身ともにリセットする執拗がありそうです。

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